マイクロフォーサーズの手引き

E-M1ユーザーのカメラマンがマイクロフォーサーズを中心に書いていきます

知らなきゃ損する、デジカメの画質を決定する5つの要素と参考にしたいWEBサイト




 

デジカメの画質を決定づける要素としては、6つあります。6つと聞くと、「そんなにある?」と思われるかもしれませんが、今回は少し細かく分けてみました。

 

それでは早速、6つの要素を見ていきましょう。

 

①撮像素子の世代

※撮像素子とは、光が当たり画像に変換されるデジカメの心臓部です。人間で例えるなら目になります。

 

デジカメを選ぶ際にまず気にするのが、撮像素子の世代です。その他の機能性はカメラのクラスによる影響が大きいですが、画質は世代での影響が大きいです。その為、画質優先でカメラ選びをするなら、まずは撮像素子の世代を把握する必要があります。

 

例えば、新品のカメラでも前のカメラと同じ世代の撮像素子が使われることがありますので、もし同じ世代の撮像素子が使われているなら、1つ型落ちのカメラでも同じ画質です。しかし、もし型落ちのカメラが一世代前の撮像素子を採用していたら、画質も一世代前になってしまいます。

 

このように、撮像素子の世代を把握していないと知らない間に損をする可能性があるのです。

 

②撮像素子の面積

同じ画素数でも撮像素子のサイズが大きい方が画質が良くなる傾向があります。とくに暗い場所での画質は撮像素子が大きい方が良いです。

 

コンパクトカメラやスマホの画素数が一眼カメラと変わらないのに、画質では大きく変わるのは撮像素子の面積の差です。スマホやンパクトカメラは一眼カメラに比べて遥かに小さい撮像素子なのです。

 

一眼カメラの場合は、撮像素子にはフルサイズ(約36×24mm)とAPS-Cサイズ(約23×15mm)、マイクロフォーサーズ(約17.3×13.0mm)があります。一般的にはフルサイズの方が面積が大きいので、より高画質になる傾向がありますね。

 

とは言え、近年のAPS-Cサイズやマイクロフォーサーズの撮像素子も技術の進歩により、実用十分な画質になってきています。僕も以前はフルサイズのカメラを使っていました、今使っているカメラはマイクロフォーサーズですよ。

 

③画像エンジンの性能

画像エンジンとは、撮像素子に光が当たって発生する電気信号を画像に変換するところです。他にも、デジカメの操作であったりメディアへの書き込みなどもこの画像エンジンが担っています。

 

撮像素子が人間の目、画像エンジンは人間の脳といった役割でしょうか。

 

この画像エンジンの性能次第でも画質は変わっていきますが、画像エンジンでとくに影響を受けるのはJPEGで撮影した時です。デジカメで撮影された画像はまずRAWデータというメーカー独自の型にはめられた画像が作られます。

 

そのメーカー独自の型を、世界共通のJPEGという型に置き換えることで、カメラ屋さんでプリントができたり、そのままブログやSNSで公開することができるようになるのですが、このRAWデータからJPEG画像への変換(現像と言う)は画像エンジンの性能に大きく左右されるのです。

 

④RAW現像ソフトの性能

先ほどの話の続きになりますが、RAWで撮影して、撮影者自身が専用のRAW現像ソフトで現像する際の画質は、RAW現像ソフトの性能に影響されます。つまり、常に最新のソフトで現像した方が画質は良いということですね。

 

僕も過去に、フォトショップCS4から2世代スキップでフォトショップCCにソフトを変えた時には、現像後の画質の違いに驚きました。

 

※CS4 → CS5 →CS6 →CC

 

普段の撮影でも常にRAWで撮影しておけば、数年後に最新のソフトで現像することによってより高画質に仕上げることが可能かもしれませんね。

 

⑤レンズの性能

画質の話では避けて通れないのは、レンズの性能です。今までお伝えした、撮像素子、画像エンジン、RAW現像ソフトが最高のものであっても、レンズの性能が悪ければ画質は良くなりません。

 

一般的には、ズームレンズよりも単焦点レンズの方が画質がいいです。しかし、近年の値段の高いズームレンズは単焦点レンズ並の画質であったりもします。とは言え、最近のレンズであれば安い値段でもそこそこ良い写りなのであまり気にすることはないかもしれませんね。

 

それよりも、初心者の方が気をつけたいのが手ぶれです。とくにマニュアル撮影ができない方などは、油断しているとすぐに手ぶれしやすい設定になってしまうので、レンズの性能の前にしっかりとカメラの使い方を学ぶ必要があります。

 

レンズの性能はいろんなサイトでテストをされていたりするので、それも参考にしてみるといいでしょう。 

 

 

フルサイズとマイクロフォーサーズの高感度性能が同じになる理由

一般的に、フルサイズは高画質。マイクロフォーサーズはフルサイズに劣ると言われていますが、高感度性能はあまり変わらないケースが多いです。その理由は、被写界深度差です。フルサイズでF8の被写界深度で撮りたい場合は、マイクロフォーサーズはF4で済みます。ということは、ISO感度もその分下げることができます。その差は2段分で、フルサイズのISO800とマイクロフォーサーズのISO200は同じぐらいです(下記記事参照)。

 

 

マイクロフォーサーズ本当のウィークポイントは高感度ではなく、低感度のシャドウノイズです。という記事も書いているので、併せてご覧下さい。

 

 

最後に 

画質が良い=良い写真にはなりませんので、画質が全てではありません。それでも、自分が使っているカメラどれぐらいの画質なのかは把握しておきたいですね。

 

ちなみに、撮像素子の世代の見極め方は、下記のデジカメinfoというサイトで紹介されているDxoMarkというサイトのテスト結果を見ると参考になります。サイト内で「Dxo 機種名」で検索すると、大抵の機種はヒットします。

 

digicame-info.com

 

DxoMarkというサイトでは、各デジカメの撮像素子の性能をテストして公開しています。デジカメinfoに載っていなくても、DxoMarkのサイトではテスト結果が見つかる可能性もありますよ。

 

また、JPEGでの画質を参考にしたいなら、下記のGANREFというサイトを参考にしてみてください。

 

GANREF | デジタル一眼レフカメラと写真の総合サービス

 

このサイトでは、各デジカメのJPEG画像のテスト結果や、レンズのテスト結果なども公開しています。各ユーザーの感想や、実際にその機材で撮られた写真も見ることができるので参考になりますよ。

 

繰り返しまずが、良い画質=良い写真にはなりません。写真は腕が無ければ良い写真が撮れませんので、画質と良い写真は切り離して考えなければいけないのです。